お子さんが急に嘔吐すると、とても心配になると思います。
そんなときにおうちでどう対応すればよいかについて解説します。
お子さんの嘔吐の原因の多くは、胃腸炎や便秘、食べ過ぎ・お腹の圧迫によるものです。
しかし、中には重い病気が隠れていることもありますので、一度かかりつけの小児科を受診されることをお勧めします。
夜間や休診日でかかりつけの小児科が開いていないときに嘔吐したら、救急病院を受診すべきでしょうか。
ぐったりして元気がない、ずっと機嫌が悪い、強い腹痛がある、血便が出るなどのときは、重い病気が隠れている可能性があるため、急患こどもクリニックや救急病院を受診してください。
上記の症状がなく、吐き終わったらすっきりして顔色も改善したような場合は、かかりつけの小児科が開くのを待ってからの受診でよいでしょう。
嘔吐の原因が胃腸炎の場合、嘔吐のピークは始めの数時間で、半日程度で嘔吐が治まることが多いです。
嘔吐が頻回の間は、無理に水分を摂らせようとせず、うがいや口を湿らす程度がよいでしょう。嘔吐の回数が落ち着き、1時間ほど間隔が空くようになったら、少しずつ水分を摂らせてあげてください。
水分量の目安は、
母乳の場合:1回の哺乳時間を短くして回数を増やす
ミルクの場合:1回の哺乳量は少なめで回数を増やす(1日量が普段の半分以下にならないように)
幼児の場合:スプーン(1杯 5mL)などで5〜10mLを5〜10分おきに与える
年長児の場合:一気にゴクゴク飲ませず、一口ずつ5〜10分おきに与える
嘔吐が落ち着いているようなら少しずつ水分量を増やしてください。
嘔吐や下痢で塩分と糖分が失われてしまうため、水分は塩分・糖分が入ったものがよいです。経口補水液(OS-1など)が理想的ですが、お子さんが飲んでくれない場合は、りんごジュースやお味噌汁など飲めるものでしっかり水分を摂らせてあげてください。
柑橘類のジュースや乳製品は避けて、できるだけ塩分・糖分が入っているものを与えるように心がけましょう。どうしてもだめなら、お水やお茶でもかまいません。
お子さんの体調が悪くなったとき、かかりつけ医が開いている時間ならかかりつけの小児科で相談するとよいですが、それ以外の時間で心配な場合は、#8000の「小児救急電話相談」で相談してみてください。
病院を受診すべきか、何に注意して様子を見ればいいか、詳しく教えてくれます。
Webで症状をチェックすることで、緊急で病院に行くべきか判断してくれるサイトもあります。