ようやく梅雨明けも近づいてきて、8月からは晴れた日が多くなるみたいで、本格的に日焼け対策が必要になってきますね。
風通しのいい長袖・長ズボンを着ることで、熱中症や虫刺されの予防にもなりますが、長袖・長ズボンは日焼け止め対策にも有効です。
また、日焼け止めを適切に使用することも重要です。
子どもは大人よりも日焼け対策が必要です。
日焼け対策が必要な理由は、主に2つあります。
1つ目は、日焼けは皮膚トラブルのもとになるからです。
お子さんの肌は皮膚が薄く、保湿力が弱く、汗やホコリなどの刺激にさらされやすいことから、肌荒れや湿疹、アトピー性皮膚炎などのトラブルが起きやすいです。
日焼けにより炎症が起きると、肌のバリア機能が弱くなり、肌の炎症がさらに起きやすくなってしまいます。
そのため、紫外線による過度な刺激は避けるのがいいでしょう。
2つ目は、皮膚がんを予防するためです。
紫外線を浴びれば浴びるほど皮膚がんを発症する可能性が高くなってしまいます。
そのため、小さいときから紫外線を浴びすぎないようにしましょう。
紫外線は、ビタミンDの合成・殺菌効果・新陳代謝の促進など、体に役立つ効果もあります。
しかし、これらは少量の日光浴で十分で、過度な紫外線は避けたほうがいいのです。
過度な紫外線を避けるには、日焼け対策が必要です。
歩いて外出するようになったら日焼け止めを塗りましょう。
抱っこひもやベビーカーの場合は、防止やブランケット、日よけカバーで日光を遮ることができれば日焼け止めは必要ありません。
日焼け止めの効果の指標として、SPF値とPA値が表記されています。
SPF値は1〜50+、PA値は+, ++, +++, ++++の4段階となっており、
値が高いほど効果が高くなりますが、肌への刺激も強くなります。
短時間の外出であれば低い効果の日焼け止めで十分ですし、
スポーツや海水浴など炎天下に長時間いる場合は、効果が高く耐水性の製品を使用しましょう。
また、日焼け止めの成分は、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤に分けられます。
紫外線散乱剤は、紫外線を散乱させることで皮膚に届かないようにするもので、塗ったときにやや白く残りますが肌への刺激が少ないことが特徴です。
一方、紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して熱エネルギーに変換することで皮膚外に放出する効果があります。塗ったときに皮膚が白く見えない特徴がありますが、まれにアレルギー反応を起こすことがあるため注意が必要です。
子ども用と表記されている日焼け止めは紫外線散乱剤のみを含んでいるものが多く、安心して使用することができます。
日焼け止めを塗る量は、
顔の場合は、クリームタイプはパール粒1個分、液状タイプは1円玉1個分を顔全体にまんべんなく塗ってください。
腕や足に塗る場合は、腕や足の表と裏に1本線で日焼け止めを付けて、らせんを描くようにムラなく伸ばしてください。
参考:紫外線環境保健マニュアル2020
長時間外出する場合は、汗や汚れで効果が落ちてしまいますので、2-3時間おきに塗り直すようにしましょう。
また、虫除け剤のブログでも書いたように、日焼け止めと虫除け剤を一緒に使用する場合は、日焼け止め→虫除け剤の順番で塗ってくださいね。
「日焼け対策をしていたつもりなのに、気づいたら真っ赤になってしまっていた!」
そんなときはどうしたらいいでしょうか。
日焼けはやけどと同じ状態です。
まずは、冷たいシャワーや冷却材で赤くなった部位を10-20分ほど冷やしましょう。
十分冷やした後に、保湿剤で肌を保護します。
日焼け後に使用する市販の保湿剤もおすすめです。
それでも赤みが強い、痛みがあるなどの場合は、ステロイド外用薬で炎症を抑える必要がある場合もありますので、病院で相談してみましょう。